うちはしつけが悪くて・・・とか、あの犬はしつけがされていないからとかよくありますね。
しつけがなってない=おりこうさんじゃない
という意味としてはとてもわかりやすい言葉だとは思います。
結論:しつけと管理は別!
しつけと管理、お利口の意味抜粋
躾(しつけ)
身についた礼儀作法。身だしなみ。礼儀作法を教え込む
管理(かん-り)
ある基準などから外れないよう、全体を統制すること。
利口(り-こう)
頭がよいこと。賢いこと。また、そのさま。利発。「―な犬」
(多く「お利口」の形で)子供などがおとなしく聞きわけの良い子よ。またそのさま。
犬に対して言い換えます。
しつけ
犬に対して使う「しつけ」は、人が、犬に教えてあげるルールですね。
ほとんどが、ご家庭と飼い主さんとのルールを占めるかとは思います。例としてはこんな感じ
ごはんの前は落ち着きましょう。
扉を開けたら、勝手に飛び出さない。
お手入れをさせてくれるようにする。
おいでと言ったら来る。
人を噛んではいけない。
などなど、ご家庭により、いくらでもありますね。
個体により、必要なルールは変わってきますので、一概には言えません。
が、飼い主さんがこうして欲しい、これはしてほしくないと思うことすべてが該当します。
家庭内外問わず。
管理
犬に対する「管理」はご家庭から出た時の犬の行動を管理し、社会での立ち振る舞いに関する管理という解釈です。例えば
お散歩の時はリードをつける
犬同士会ったときに無理矢理合わせない
勝手ににおいを嗅がない
電車に乗る時はキャリーバッグに顔まで入れる
ドッグランでのルールを守る
噛む犬は人のいない時間にお散歩する
などなど、人間側が気をつける問題です。
犬のしつけと管理は、トレーナーさんの得意分野です。
お利口
犬に対する「お利口」は、人間側の都合にぴったりなワンちゃんだと解釈します。
○○したい飼い主さんに○○してくれる。
などです。
おとなしくしていて欲しい時に人をみて、何も言わなくても空気を読んでおとなしくしてくれる。
遊びたい時は一緒に遊んでくれる、ドッグランでは特に問題も起こさず楽しく遊んでくれる。
などなど、人間側の都合に対する適応力を示すと思います。
すべての犬がしつけをしてもお利口になるとは限りません。
プロに任せればお利口になると思ってはいけません。
人間も同じですよね。
お利口さんの多くは生まれつき元々の性格が良く、飼育環境も良いことです。
お利口さんだけど若くてやんちゃなのは健康な証拠です。
困ったらオンオフを教えるトレーニングもありますよ!
元々の性格が少し怖がりだったが、飼い主さんと苦手を克服して自信がついてお利口さんになったケースも多いです。
元々お利口さんだったのに、わがままになってしまった場合、飼育環境がそうさせたと思って良さそうです。
向き合い方を見直すか、受け入れましょう。
管理が難しいケース
犬種の特徴だったり、生まれつきの性格が気が強いとか、噛むことで主張をするワンちゃんは、管理が難しいことがあります。
家庭内ではしつけがされているので問題なくても、家庭から外に出た時に管理ができないケースがあり、そこで、トラブルを起こすとしつけができていない犬、などと混同されがちです。
例えばこんなケース
家ではお利口で、何も困っていないご家庭のワンちゃんが、ドッグランに行ったら他の犬を噛んでしまった。
この場合、他の犬への慣らしが足りなかったこと、噛みそうな様子を見抜けなかった人間側の管理が原因で、起きてしまった防げた事故ですね。しつけの問題ではありません。
管理が一番確実です
犬同士噛まないようにするには管理しかないのでは?と思います。
最初は遊んでいたが、エスカレートした場合など様子を見て介入しやめさせるなどはできますが、相性が合わない場合は、最初からわかります。
小さい頃から犬同士慣らせて、管理はできても、「他の犬を噛んではいけない」「他の犬と仲良くしなさい」と教えることはできないのではないかと思います。
元々そのコがどう思うか、元々の性格と、どれだけ慣れているかで決まっていると思った方が良さそうです。
あとは欲を殺していくかですが、過度な期待を犬にしないように。
トラブルが起きやすい場所
ドッグランは犬同士リードを離して自由に遊ぶ場所です。
つまり、人の管理ができない場所です。
ボール遊びやおやつをあげることを禁止しているドッグランも多いですが、それだけ物を巡ったトラブルが多いということです。
活動的な犬種が多く、不特定多数のワンちゃんがいるので、ご利用の際は事前に十分犬同士慣らし、相性や様子を見ながら、慎重に利用しましょう。
犬同士だけではなく、人に対して噛んでしまったなどのトラブルもあります。
色々な犬と人が遊ぶ場所ではないのでお子様を連れて行かれる際にもご注意ください。
ドッグランでの事故は当事者同士の話し合いもしくは自己責任となります。
トラブルが起きにくい場所
未去勢の犬同士はどこへ行っても揉め事を起こしやすいことがあります。
去勢をしていないので、どうしてもライバル意識を感じやすいのですかね。
しかし未去勢のオスしかいない場所があります、それはドッグショー。
ドッグショーとは「犬の品評会です。」
それぞれの犬の容姿、能力、性質などを保存するために定めたスタンダード(犬種標準)を基準とし、繁殖指針として優良な犬を保存していくためのものです。
ショーで活躍している犬を親犬とするため、どの犬も去勢避妊はしていません。
けど、管理が徹底しているため、揉めている犬は少ないのです。
ドッグショーで出陳している犬を管理している人のほとんどが、プロハンドラーと呼ばれる方々で、犬を魅せるプロです。
当然プロなので、犬の管理はばっちり!
もしかしたら噛む犬もいるのにそんなことはだれも気づかないです。
待機時もサークル内で犬を休ませています。
移動時に犬をリードで繋ぎ歩く際も、まったく揉め事が起きません。
どの犬もリードを短くし、トラブルを起こさないように歩いているからです。
人の管理で、他の犬を噛む可能性がある環境を未然に防ぐことができるのです。
もし他のワンちゃんが苦手な場合、犬のイベントは問題が起きやすいかもしれませんが、ドッグショー会場に行ってみることも勉強になりますよ。
ドッグショーで求められるスキル
ドッグショーに出ているワンちゃんは、歩いて、止まることと、審査員に身体中触られるという項目に対応できる必要があります。
歩いて止まることはなんでもよければできても、第三者に頭から尻尾、口やお腹なども全身触られるというのも、
ワンちゃんによっては苦手だったり大好きすぎたり、それぞれです。
他のワンコとも1m以内で近くに並ばなくてはならないので、他の犬が前後にいても
ケンカを売らない必要があります。
ショー会場のようなたくさんの人や犬がいる場所でも普通でいられるように、
いろんなことを少しずつ克服して、小さい頃から慣らし、練習し、ドッグショーで活躍しています。
たかがドッグショーと思う方もいますが、簡単そうに見えてやっていることはとても奥が深く、難しいこと、時間のかかること、社会でも通用することをやっていますよ。
どこでもだれとでものスキルが必要とされるドッグショーは、犬を慣らすのに最適なので、去勢避妊済のワンちゃんも楽しめるカテゴリがあれば良いのにと思っています。
おわりに
あの犬はしつけがなっていない!
という人は大体何もわかってませんので気にしないようにしましょう。
犬が噛んでしまって手に負えず管理ができない場合、第三者に相談した上で、これ以上被害者を増やさないためにも思い切って手放しましょう。
もしお近くで開催されていたら、ドッグショーへの見学もぜひぜひ検討してみてくださいね!
犬をお迎えしたら責任を持って犬を管理し、飼養し、一緒に楽しみましょう!
最後までお読みくださりありがとうございました!