犬種や猫種の「品種」がなくなったらどうなる？！
当たり前のように存在する「品種」。
例えば犬ならばチワワ、ゴールデンレトリバー、ミニチュアダックスフンド。
猫ならスコティッシュフォールド、マンチカン、ペルシャなどなど、
聞き馴染みのある品種も多いのではないでしょうか？
品種があるということは基本的には血統書があり、その血統書を発行する団体が、
ドッグショーやキャットショーを開催しています。
血統書はその犬や猫の親から祖父母が明記されており、データベース化されているため、
その上の代が遡れるようになっています。
血統書は種の保存という意味もあります。
では、もし、その犬種や猫種などといった、品種がなくなったら何が起こるでしょう？
結論：犬や猫の扱いが無碍になり、また品種が作られます。
今驚くほどの保護犬、保護猫がブームになりつつあり、とても良いことですが、
中にはドッグショーさえも否定する人も存在します。
ドッグショー
ドッグショーでは、賞歴のある犬の子供がチャンピオン直子！などと言って、
ブランド価値がついているかのようなキャッチコピーがついたりします。
子犬＝商品という感覚を感じてしまうのも無理はありません。
子犬を高く売るためにショーに出て、子犬の価値をあげて、お金儲けをようと思っている。
と思われがちです。
ショーの出陳にもお金はかかります。
しかし、賞歴のある犬の子供だから高値ではなく、この犬がこれだけ評価されたから、
その子供の将来性も感じてね。ということだと私は感じています。
ショーブリーダーさんからすると、ドッグショーへの出陳も、お金がかかることです。
いくら子犬が高値で売れても、ドッグショーへの出陳や成犬の飼養で、
利益なんてほとんどでないのです。利益を求めているのではなく、
こういう犬が作りたいという思いが強ければ強いほど、ブリーダーで生計は立てられないと思います。
色々なブリーダーさんがいます
世の中には色々なブリーダーさんがいて、利益を出そうと思っていないブリーダーさんと、
利益を出そうとするブリーダーさんがいます。見極めるのはご自身です。
「小型化を謳い文句」にしたり、「ミックス犬の量産」は私は疑問です・・・
血統書がなくなると・・・
ではドッグショーもなくなり、血統書がなくなったら、雑種が増えます。
うちのコはいい子だから子供が欲しい。近くにいる相手と子供を作る。
そんなことが増え、そのうち街中同じような見た目の犬だらけになります。
その後、どの犬も同じ。という状況が起きます。
人からみて都合の悪い行動をする犬は廃棄され、淘汰され、人から見て都合のいい犬だけが残り、
座敷犬と外犬に分かれます。アジア諸国のように野良犬化します。
すると、狂犬病が出てきます。人間に危険が及びます。野良犬狩りが始まります。
犬を管理せず、野放しに飼うことは人への危険を脅かすことになります。
昔の日本もそうでした。白っぽい和犬は紀州犬に、茶色っぽい和犬は柴犬に、
黒っぽい和犬は甲斐犬として区別されました。
その後日本犬として、日本犬保存会ができたりと、今では大切にされています。
猫の場合は、今一生懸命野良猫を減らしていますが、また野良猫が増え、
野良猫を減らす無限ループになります。いつまでも
猫は拾うもの。
という感覚から抜け出せないままになってしまいます。
品種を守ることは、人を守ること。
品種があると、この犬や猫にはこういう注意点があることなど、
先人の情報を簡単に得ることができます。
自分のライフスタイルに合った犬や猫を探すことができるのも、品種があるからです。
結果最期まで大切にかわいがることができたり、素晴らしい思い出を作って
見送ることができますよね。
こんなに犬や猫は素晴らしいのに、同じ犬、猫を殺処分するなんて許せない！という感覚は、
とても素晴らしいですが、度を越えるとドッグショーを否定するなどと、
偏った考えになるので注意しましょう。
品種を作ることは、人を守ることにつながります。
今の時代に感謝を！そして次の時代に！
今、飼いやすい犬や猫を選ぶことができる我々はとても良い時代に生きていると思います。
時代が違えば犬が嫌い、猫が嫌いだったと思います。
種の保存がいかに大切か、そして人間と共に暮らすことを喜びと感じてくれる犬猫が多いことに
感謝するべきです。
なんとなく、うちのコがいい子だから自分の飼い方が上手いのではないかと思ったりしますが、
元々の性格はとても大きいです。
このまま種の保存を進めていくと、これから先の時代に、犬や猫がもっともっと住みやすい
暮らしをできると思いませんか？
しっかり管理し、人と共存できるペットを育てるべく、良い未来を感じています！
おわりに
野良犬や野良猫は捨てられた犬や猫の末裔で、そもそも捨てるべきではなく、
存在するべきではありません。
捨てる人がいる限り、保護犬、保護猫はきっとこれからもいなくなりません。
しかし、純血種の犬も猫もとても飼いやすい個体が増えているため、捨て犬も捨て猫も
これからは減っていくと思っています。
特に日本人は人や動物にとても優しい心を持っており、大変な噛み犬、噛み猫になっても、
努力して、改善しなくても最期まで看取るということをなんの躊躇もなくできる民族だと
思っています。
最近はインターネットの普及で、ミスマッチな犬種選びも少なくなっているので、
飼う前の知識はとても重要ですよ。
犬種や猫種などの品種がなくなったら・・・またイチから品種を作ることになります。
せっかくここまでやってきたのだから、そんな無駄なことをせず、しっかり種は守り、
ペットとは最期までたくさんの思い出を作りましょうね！
最後までお読みくださりありがとうございました！