犬がキシリトールを摂取すると、インスリンが放出し、低血糖の症状を引き起こします。
大量に摂取した場合は、肝機能に影響が出るなど、命に関わることもあります。
キシリトールとは
天然のキシリトールと、工業的に作られるキシリトールの２種類あります。
天然素材の甘味料です。多くの果実や野菜に含まれ、人体でも作られます。
工業的に作れられるキシリトールはキシランヘミセルロースという樹木（白樺など）の成分を原料として作られている人工甘味料（食品添加物）です。
愛犬の健康をサポート獣医師監修【WAN Smile BOX】 
キシリトール配合で犬にとって危険なもの
ガム
キャンディ
チョコ
ラムネ
タブレット
ヨーグルト
歯磨き粉
などなどがあります。
うっかりバッグの中に入れたまま、うっかり地面に落としてしまったなどで、
不運にも犬が口に入れて食べてしまうことがあります。
工業的キシリトール配合のものは十分注意し、管理を徹底しましょう。
ヨーグルトは気づかずにあげていることもあります。
購入の際、成分表をしっかりチェックしましょう！
キシリトールによる反応
人も動物も、食べ物を食べると、消化吸収し、ブドウ糖として体内に取り込みます。
この時血液の中の糖が急激に上がらないように、インスリンというホルモンが出て血糖値を下げる役割をしています。
人の場合、キシリトールを食べても、インスリンを放出させません。
犬の場合、キシリトールを食べるとインスリンを放出させすぎてしまい、血糖値を下げようとしすぎた結果、低血糖になってしまいます。
うっかり食べてしまうと
中毒を起こす場合は、10分〜30分以内に症状が出始めます。
元気がない
意識の低下
脱力
けいれん
などすぐに見てわかる症状です。速やかに動物病院に連れて行きましょう。
症状がなくても動物病院に電話をするなどし、状況を把握しておきましょう。
どのぐらいが致死量？
個体差が大きく、微量で死亡することも、回復することもあるため具体的な致死量は不明です。
体重1kgあたり0.03g〜低血糖が起きた症例があります。
体重に関わらず0.5g以上摂取した場合は肝機能に影響が出るとされています。
致死量がまだ明確ではありませんが、危険な成分であることは間違いありません。
猫に関してもまだわかっておりませんが、与えないほうが良さそうです。
いちごは大丈夫
いちごにはたくさんの天然キシリトールが含まれていますが、
ガムなどの加工食品と違い、食材そのものに含まれるキシリトールはごく微量です。
小型犬でもいちごを30個食べても大丈夫です。
食べすぎてお腹は壊すかもしれないので、少量をあげるのが良さそうです。
ソルビトール
キシリトールの仲間でソルビトールという成分があります。
じゃがいもやデンプンなど由来の甘味料です。砂糖の7割ぐらいの甘さです。
ダイエット食品やお菓子などに含まれている成分です。
稀にペットフードに嗜好性をあげるために含まれていることがありますので確認しましょう。
おわりに
キシリトールをそもそも犬が好むものでもないし、
積極的にあげるものでもないので油断して置いておいたら、
いざ盗み食いをされた！なんて時に大変な思いをします。
ガムやあめなんて、犬が食べると思いませんよね。
私も低血糖でフラフラになった大型犬を動物病院で見かけたことがあり、
キシリトールの誤飲でした。
明らかな異変なのですぐに気がつけるのは不幸中の幸いです。
キシリトールと犬は特に関連がないので知るきっかけもないですが、
日常に潜む危険として知っておきましょう！
キシリトールやソルビトール配合の食べ物には十分注意してくださいね！
最後までお読みくださりありがとうございました！