日本が、ウクライナの避難民を受け入れたニュースがありました。
そしてその避難者の方が連れていたポメラニアンが、日本の動物検疫所で係留されてしまいました。
結論:ポメラニアンは180日係留されなければなりません。
なんということでしょう。
狂犬病とは?
狂犬病は人獣共通感染症の一つです。動物から人に感染するとほぼ100%死に至ります。
これはどの感染症よりも高く、新型コロナウイルスや、エボラ出血熱などの
比較にならないほどの病気です。
狂犬病と言われていますが、犬だけではなく猫や、野生動物にも感染します。
猫や野生動物の場合、症状を出さないこともあります。
https://www.niid.go.jp/niid/ja/kansennohanashi/394-rabies-intro.html
あまりにも馴染みがないので、知らなかったわ!
どうして係留されてしまうの?
狂犬病の潜伏期間が最大180日と言われています。
そのため、180日(6ヶ月間)は、感染の可能性を0にするため隔離が必要なのです。
日本は狂犬病が流行したが、7年間で撲滅させた過去があります。
現在は1957年以来も発生していない、狂犬病清浄国とされています。
なぜ狂犬病ワクチン接種が犬の飼い主の義務であるかお分かりですね?狂犬病ワクチンは副反応も少ないため、
大きさ、年齢に問わず、必ず毎年接種しましょう。
日本の検疫は厳しい
世界での狂犬病清浄国は数え切れるほどしかなく、大陸はほぼ発生国です。
ウクライナももちろん狂犬病発生国とされています。
ヨーロッパではペットパスポートというものがあり、国同士のペットの移動がとてもスムーズです。
結果、ペットのポメラニアンだけ、動物検疫所で離れ離れになってしまうのかな・・・
事前リサーチは必要ですが、気が付かなかったのかな・・・。お気の毒です。
けど安心してください!毎日会いに行くことができますよ!
動物検疫所とは?
空港で、ペットの輸出入や、食品、植物の輸出入などを行なっています。
ペットの場合、必要な書類があり、不備があると動物検疫所の飼育施設で、過ごさなければなりません。
費用は1日3,000円だとしても、180日で54万円にもなってしまいます。この費用は飼い主さんが支払う費用です。
https://www.maff.go.jp/aqs/animal/dog/import-index.html
例として、羽田空港の係留施設の場合、かなり高額になりそうです。施設により費用は異なります。
https://www.haneda-pet.jp/aqs/charge.html
今回の場合、ウクライナの難民の方が飼い主さんなので、支払う義務がありますが、これは募金などで賄うしかないと思います。
情勢への配慮は当然ありますが、緊急帰国の場合であっても係留期間短縮に関する特別措置はありませんと記載があります。
https://www.maff.go.jp/aqs/animal/index.html#keiryu
スムーズに入国するには?
前もって書類の準備と180日の待機期間があれば、その日に入国することが可能です。
マイクロチップの埋め込み
↓
狂犬病ワクチンを1年間の間に2回接種(最低1ヶ月はあける)
↓
狂犬病抗体価検査の数値クリア
↓
入国40日前までに日本の検疫所に輸入の連絡
↓
抗体価検査の日から180日待機していればその日に入国できます。
この流れを、ウクライナの戦争が始まった日から始めても当然間に合いません。
4/1に入国するのであれば、狂犬病抗体価検査を前の年の10/1に終わらせていないと間に合わないのです。
日本で暮らしているペットが海外旅行に行って帰ってくる場合は、書類の準備が必要ですが、
180日の待機は必要ありません。
いかがでしたか?
戦争の影響で、難民となってしまったのに、ペットは手放さず連れてきた気持ちを考えると、
とても大切にされているコなのだろうと思います。そんなペットと半年も離れるなんてお互いとても辛いと思います。
しかし、狂犬病の危険さから、特例を認めることは恐らくないため、毎日会いに行くなどのサポートができるといいと思います。
私は、戦争が起きてもペットを手放さず、日本に連れてきた心意気が素晴らしいと思います。
やむを得ず手放してきた方も多いかとは思いますが、一刻も早く戦争が終わることを祈っています。